こんな痛みはありませんか?

肩の痛み・・・

肩関節の構造

ほかの関節(たとえば肘・膝など)は骨同士ががっちりと組み合っているので一方向にしか曲がりませんが、肩は腕の骨の球になっている部分が、肩甲骨の小さい皿の部分で接しているだけで組み合っていません。肩は前後左右斜めと自在に動きますが、それはこの組み合っていない構造のおかげなのです。
肩関節
しかし、可動域(動く範囲)が大きいということは、それだけ不安定になるということです。では、そのままではぽろっと落ちてしまいそうな腕の骨をどうやって支えているのでしょうか?4本の筋肉が肩甲骨から腕の骨の球の部分に覆いかぶさるようについているのです。
肩構造
この4本の筋肉は、それぞれが別の方向から腕の骨を吊るすように支えています。
肩関節は、骨同士の組み合わせではなく4本の筋肉によって支えられているという特殊な関節の構造をしているのです。

痛めやすい肩関節

なぜ肩は痛める事が多いのでしょう?

その理由の一つとして肩関節の構成に関係があるのです。
「肩関節の構造」にもあるように肩関節は他の関節と違い特殊な構成になっています。
その特殊な作りがあるお陰で様々な角度に腕を動かす事が出来るのです。しかしその特殊な構造も好い事ばかりではないのです。男性の腕の重みは約6㎏~8㎏、女性で5㎏~7㎏あると言われています。ただ、真っ直ぐに立っているだけでも常時その重量が四本の筋肉に負担となっているのです。
例えばカバンを持てばカバンの重み分、肩関節の四本の筋肉は負担がかかっている事になるし、重量物を持てば持つほどそれが負担となるのです。その負担が始めはダルさや違和感となり最終的に痛みへと以降していく事が多いのです。肩関節は人間の関節の中で最も高性能に作られていますが、それゆえ痛め易い関節の一つでもあるのです。

四十肩・五十肩

正式には「拘縮性肩関節炎」といい、腱板損傷の状態を我慢・放置していると、どの方向にも肩関節が動かなくなり四十肩・五十肩になってしまいます。
肩を支えている4本の筋肉全てが硬くなり萎縮してしまっている状態なので、基本的には「痛みのない程度の運動」「筋肉をほぐす」「温める」が治療法になります。ただ、筋肉が硬くなり萎縮している状態というのは、何かのきっかけで腫れて痛みが出やすい(急性期)状態でもあります。この急性期の時に「痛みのない程度の運動」「筋肉をほぐす」「温める」という治療を継続して行ってしまうと腫れ・痛みが強くなり夜寝ている時に疼くなど強い痛みが出てきます。やはり急性期には、「安静」「固定」「アイシング」が必要になります。ただでさえ四十肩・五十肩というのは、治療が長期間になりやすいものですが、急性期か急性期ではないかの判断を間違い間違った治療を継続してしまうとますます治るまでの時間が長くかかってしまいます。

腱板損傷

腱板とは、肩の構造の中にあった腕の骨をつるすように支えている4本の筋肉の腱の部分のことで、肩の内側(深層)にある筋肉なのでインナーマッスルとも呼ばれています。また、肩の外側(表層)にある肩を動かす筋肉のことをアウターマッスルといいます。このインナーマッスル(引きつける)とアウターマッスル(振り回す)のバランスが崩れてしまうと腱板(インナーマッスル)の損傷を誘発することになります。もちろん転倒したり、無理な動きを強制されたりした時も腱板は損傷します。
バランスの良い状態
バランスの悪い状態
4本の内どの筋肉の腱を痛めているかによって、痛みの出る動作が違うのが腱板損傷の特徴ですが、4本で肩を支えているので痛みが長期間になるにつれ痛みの出る動きが増えていき、どう動かしても痛みが出る様なり四十肩・五十肩といわれるものに移行していきます。もともと肩関節は治りの良い関節ではありませんが、四十肩・五十肩になってしまうと治療が長期間になることが多くなりますので、痛みを感じたら早めの治療をお勧めします。